一万円で作れる一万二千円の本の話|第二話:カヌーのはずが作業小屋になった話

一万円で作れるカナディアンカヌーの話
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こんにちは、fukumomo3_Photo(@fukumomo7_com)です。

「カヌーを作る」と決意したはずなのに、気がつけば頭の中は作業小屋のことでいっぱいになっていた。

カヌーのことなどすっかり忘れ、脳内会議の席は満席。

最前列に鎮座するのは『建てる場所様』だ。

我が家に作業小屋を建てられるスペースはたった一箇所。

堂々たる指定席だ。次に現れたのは『バイク小屋様』。

何やら言いたいことがあるらしく、こちらを見つめるなり力強く語り出した。

舟のある暮らし

第二話:カヌーのはずが作業小屋になった話

 カヌーの本のことなどすっかり忘れ、作業小屋のことで頭の中が満席になる。一番最初の席に座ったのが、建てる場所様だった。しかし建てる場所様の席は確定している。理由は、我が家の土地で空いている10m²の場所は一箇所しか無いからだ。堂々と場所様は指定席に座る。次に入ってきたのは、バイク小屋様だった。次に作る小屋のアイデアを話したくてしょうがない様子。私の顔をみるかみないかで話し始めた。「俺は数年大雪の時も大雨の時も安全に快適にバイクを守った。そして今も守っている。今回の作業小屋の基礎や骨組みを俺と同じにすることを強く言いたいんだ!」バイク小屋の強い口調を聞きながら、指定席にご案内した。遅れて入ってきたのは、壁材様御一行だった。この連中が賑やかで、私の頭の中を悩ませる。

一人目は、明るい性格のトタン壁材。トタン壁材は言う「僕なら簡単に安く君の作業小屋を雨風から守るよ!」すると、二人目の木製壁材が口を挟む「見た目は俺が一番だろ!バイク小屋も俺が守っているんだ!」その大声を聞きながら隅でぶつぶつと文句を言っているのが、防水シート達だ。「毎回俺たちを使わないけどどうやって防水してんだろうね・・・」その小さな声を聞いた木製壁材が胸を張って言った。「俺たちは水が染み込むと膨れて隙間を埋めるんだよ!お前達みたいな化学合成にはわからないだろうがね」それを遅れて入ってきた、端材おじさんが、ゆっくりと空いている席に座り皆の話を聞いている。

皆一様に自分の良いところを言うので、私の頭の中は、パニックになる。まずは、トタン様に帰ってもらう。理由は、木製の壁が好きだからだ。次に、バイク小屋様と話をする。バイク小屋様とはいつも仲良くさせてもらっているので、素直な話し合いができそうだ。今回作る作業小屋に当てられる予算の話などをするとバイク小屋様は3mx3mの少しだけ小さめの作業小屋を提案してくれた。理由は、市販の3m材をカットしないで2本の4m材を足すだけで作ることができるのではないかといったことだった。そして、屋根の傾斜角度も緩やかにして、屋根裏部屋を物置にすれば、置き場所に悩んでいるバイクの部品などを収納できる場所を確保できるといったことだ。壁材は、バイク小屋同様の杉板を張る案がでたが、予算と私の中のデザインの神様が邪魔をする。同じデザインの小屋を建てても面白く無いだろう。壁材を杉板にすれば予算は大幅にオーバーする。

すると私の頭の中の空いている席に座っていた端材おじさんが、ゆっくりと話をはじめた。「私を使えば予算は大幅に削減されます。しかも、見た目はログハウスのようになるはずですよ?」これを聞いて、私の中の理屈ぽい第2システムが引っ込み、強気な第1システムが起動した。「端材おじさんを使おう!」端材を使えば予算は大幅に削減できるし、見た目のデザインもログハウス風で斬新な作業小屋ができる。防水処理はどうする?バイク小屋の時は乾燥した状態で組んで、材木の収縮で防水は、完璧では無いが、納得いくものになった。今回も防水シートは張らない方向で行くか?それとも作業小屋なので、防水は完璧にした方がいいのではないか?いろいろな案が出たが、いつもどおり「とりあえず作ってみるか!」となり、頭より先に手が動いた。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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